1〜2年で引っ越すならホームルーターと光回線どっち?|家族の使い方で決める
転勤族の家族、建て替えや住み替えを控えた家族、子どもの進学までの仮住まい。1〜2年で引っ越すことがわかっているとき、ネット回線をどうするかは悩みどころです。店長は、最初の1人暮らしでホームルーターを選んで失敗し、解約に5万円かかりました。その経験も踏まえて、判断の基準を整理します。
結論:使い方が軽いならホームルーター、重いなら縛りなし光回線
1〜2年で引っ越すなら、選択肢は大きく2つです。
ホームルーターは、工事がいらず、引っ越し先にそのまま持っていけるのが最大の利点です。一方で、速度や安定性は光回線に劣ります。
縛りなし光回線は、契約期間の縛りがなく違約金がかからないので、短期間でも安心して使えます。ただし、新規工事費の分割が残っていると、解約時に残りを一括で払うことになります。
どちらを選ぶかは、家族のネットの使い方が「軽い」か「重い」かで決まります。
短期間で光回線を解約すると、何にお金がかかるか
まずは、光回線を1〜2年で解約したときにかかるお金を整理しておきます。
| 費用 | 内容 | 目安 |
|---|---|---|
| 違約金 | 契約期間の途中で解約したとき | 2022年7月以降の契約は、月額1か月分程度が多い |
| 工事費の残り | 工事費を分割で払っていて、途中で解約したとき | 数千円〜数万円。残りの回数による |
| 撤去工事費 | 回線によって撤去が必要な場合 | 数千円〜。不要な回線も多い |
| 機器の未返却 | ルーターなどを返さなかったとき | 数千円〜 |
違約金は、2022年7月の法改正で上限が厳しくなり、以前ほど高額ではなくなりました。一方で、工事費の残りは今も大きな負担になりがちです。
多くの光回線は、工事費を24回や36回の分割で払い、同じ額を毎月の割引で相殺する「実質無料」の形をとっています。2年以内に解約すると、割引が止まり、残りの工事費を一括で払うことになります。
たとえば、工事費28,600円を24回の分割で払う回線を12か月で解約すると、残りの約14,300円を一括で払う計算です。
ホームルーターを選ぶときの注意点
ホームルーターは工事費がかからず、引っ越しにも強い道具です。ただ、店長の失敗を繰り返さないために、知っておいてほしいことがあります。
端末代の残債が「見えない縛り」になる
ホームルーターの多くは、端末代を36回などの分割で払い、毎月の割引で相殺する仕組みです。「縛りなし」と書かれていても、途中で解約すると端末代の残りを一括で払うことになります。
2026年5月の調査では、ホームルーターの利用者の53.8%が、端末の残債の仕組みを細かくは把握していなかったと答えています。契約前に、何か月目に解約するといくらかかるかを、窓口に確認しておきましょう。
家の中の電波で速度が決まる
ホームルーターの速度は、家の中にその会社の電波がどれだけ入るかで決まります。申込前に、窓際と部屋の奥で、同じ会社のスマホのスピードテストをしてみてください。スマホで遅い場所は、ホームルーターでも遅くなりがちです。
引っ越し先でも電波が入るとは限らない
ホームルーターを持って引っ越しても、新居でその会社の電波が弱ければ、速度は落ちます。引っ越し先が決まったら、新居でもスマホのスピードテストをしておくと安心です。
店長メモ 店長の最初のホームルーターは、とにかく遅くて使い物になりませんでした。解約にかかったお金は5万円。しかもキャッシュバックも取り損ねました。ホームルーターが悪いのではなく、自分の使い方と部屋の電波を確かめずに選んだのが失敗でした。
縛りなし光回線を選ぶときの注意点
使い方が重い家族は、短期間でも光回線を選んだほうが快適です。その場合は、縛りのない光回線を選び、次の点に気をつけてください。
- 工事費の扱いを確認する:分割の回数、途中解約時の残債。工事費が無料、または一括で安い窓口を選ぶ
- 転用・事業者変更なら工事費がかからない:今の家ですでにNTT系の光回線を使っているなら、事業者変更で工事なしに乗り換えられる
- 建物に光回線がすでに来ているか確認する:光コンセントがあれば、工事が簡単で費用も安い
- キャッシュバックの受取時期:1年以上先に受け取る窓口は、引っ越しまでに受け取れないことがある
縛りなし光回線の例として、GMOとくとくBB光は、マンションの月額3,773円、契約期間なし・違約金0円です(2026年10月時点)。新規の派遣工事は最大26,400円、無派遣工事は2,200円で、転用・事業者変更なら工事費はかかりません。
1〜2年のトータルで比べてみる
マンションで1年半(18か月)使う場合を例に、トータルの費用をざっくり比べてみます。キャッシュバックやセット割は家族の条件で大きく変わるので、ここでは含めていません。
| 項目 | ホームルーターの例 | 縛りなし光回線の例 |
|---|---|---|
| 月額×18か月 | 約4,800円×18=約86,400円 | 3,773円×18=67,914円 |
| 事務手数料 | 3,300円 | 3,300円 |
| 工事費・端末代の残り | 端末代の残債(契約による) | 工事費の残り(光コンセントの有無などによる) |
| 違約金 | なしの窓口が多い | なし |
ホームルーターは工事費がかからない代わりに、月額がやや高めで、端末代の残債に注意が必要です。縛りなし光回線は月額が安い代わりに、工事費の扱いに注意が必要です。光コンセントがあって工事が簡単な建物や、事業者変更で工事がいらない場合は、縛りなし光回線のほうが総額で安くなることもあります。
どちらを選んでも、家族のスマホのセット割が使えるかで、実質の負担は変わります。ホームルーターも、家族のスマホと同じ会社の回線を選べばセット割が使えます。
判断に迷ったら、この3つの質問に答える
光回線とホームルーターのどちらにするか迷ったら、次の3つの質問に答えてみてください。
質問1:家族の誰かが、毎日オンライン会議をしますか?
「はい」なら、光回線が安心です。ホームルーターでも会議はできますが、時間帯や電波によって途切れることがあり、仕事への影響が大きくなります。
質問2:夜の21時ごろに、家族の3人以上が同時に動画やゲームをしますか?
「はい」なら、光回線のほうが快適です。ホームルーターは、同時につなぐ人数が増えるほど、1人あたりの速度が落ちやすくなります。
質問3:今の家の中で、スマホの電波は強いですか?
「いいえ」なら、ホームルーターはやめておきましょう。ホームルーターはスマホと同じ電波を使うので、スマホが遅い家では、ホームルーターも遅くなりがちです。
3つとも「いいえ」(質問3は「はい」)なら、ホームルーターで十分なことが多いです。1つでも光回線向きの答えがあれば、縛りなし光回線を検討してください。
こんな家族はどっち?ケース別の判断
ケース1:夫婦と小学生2人、2年後に戸建てへ住み替え予定。動画とオンライン授業が中心。ホームルーターで十分なことが多いです。家族のスマホと同じ会社の回線を選び、セット割を使いましょう。
ケース2:夫婦と中学生2人、1年半後に転勤予定。夫が在宅勤務で毎日会議、子どもはオンラインゲーム。使い方が重いので、縛りなし光回線が向いています。光コンセントがある建物なら、工事も簡単です。
ケース3:夫婦と幼児1人、1年後に実家の近くへ引っ越し予定。スマホは家族全員au。WiMAXのホームルーターでセット割を使うのが手軽です。引っ越し先にauひかりがあれば、そのときに光回線へ乗り換えることもできます。
ケース4:転勤の時期が未定で、1年かもしれないし3年かもしれない。光回線を選び、移転しやすいNTT系の光コラボや、縛りのないプランにしておくと、どちらに転んでも対応しやすくなります。
よくある質問
Q. 引っ越すまでの間だけ、スマホのテザリングで済ませられますか?
1人暮らしなら可能なこともありますが、家族で使うにはデータ容量が足りなくなりがちです。スマホのデータ容量の上限や、テザリングの条件も確認してください。
Q. ホームルーターを契約して、遅かったら光回線に変えられますか?
窓口によっては、一定期間内なら光回線への切り替えを無料にする仕組みや、お試し期間を用意しています。申込前に確認しておくと安心です。
Q. 転勤が多い家族です。毎回ネットを契約し直すのが面倒です。
ホームルーターなら、住所変更の手続きだけで、どこへ引っ越しても使い続けられます。転勤が多い家族には、手間の面で大きなメリットがあります。
Q. 光回線を選んだ場合、引っ越し先に持っていけますか?
ドコモ光やソフトバンク光などNTTの回線を使う光コラボなら、引っ越し先でも移転の手続きで使い続けられることがほとんどです。移転の工事費はかかりますが、解約して新しく契約するより安く済むことが多いです。auひかりやNURO光は、引っ越し先の建物に設備がないと移転できないので、短期の住まいでは注意が必要です。
Q. 子どもが受験生です。ネットの安定性を優先したいのですが。
オンライン授業や、映像教材を使った勉強がある場合は、光回線のほうが安心です。1〜2年の短期でも、縛りなし光回線を選べば違約金の心配はありません。
Q. 社宅や寮に住む場合はどうすればいいですか?
社宅や寮は、建物全体でネットが用意されていることも多いです。まずは会社の総務に、ネットの設備と個別契約のルールを確認してください。
まとめ
- 1〜2年で引っ越すなら、使い方が軽ければホームルーター、重ければ縛りなし光回線
- 光回線の短期解約で負担になりやすいのは、違約金より工事費の残り
- ホームルーターは端末代の残債と、家の中の電波を必ず確認する
- 縛りなし光回線は、工事費の扱いと、キャッシュバックの受取時期を確認する
- どちらも、家族のスマホのセット割が使えるかで実質の負担が変わる
家族のスマホは、どこが多い?
タップするとシミュレーターへ。キャッシュバックまで含めて、年間いくら下がるかを計算します。